top of page
みの丈老師繪製賀圖_edited_edited.jpg

木の意志から生まれた精霊。
世界の始まりと共に存在するといわれており、実際の魂の年齢は測り知れない。
本体は樹木であり、その寿命も成長した樹と同じく、木が枯れれば彼女の命も静かに終わりを迎える。
一生を通して周囲の木々を守り、小さな動物たちの面倒を見ながら暮らしている。

転生するたび、宿る樹木によって性格や姿が少しずつ変わる。
木の周りで火を扱う人間を嫌い、迷い込んだ子どもがいればそっと外へ導くこともある。

百鬼夜行に現れる木魅(こだま)だとも言われている。
実際、かつては妖怪たちに誘われて一緒に遊びに出かけたこともあるが、彼らに抱えられて移動することがほとんどだった。
精霊である彼女──木魅(こだま)、木霊(こだま)とも呼ばれる彼女の飛行能力は、あまり長く維持できないためである。

よく使っている武器は、一本の樹の枝。
かつてそれを借りようとした精霊たちの間では、
「あの枝は彼女にしか持ち上げられない」という噂が囁かれている。
その枝は意思を持つかのように形を変え、最もよく見られるのは双剣の姿である。

転生して木々を守る務めの合間、長い年月の中で彼女は少しずつ人間との触れ合いを覚えていった。
特に神社に暮らす人々とは相性がよく、植物や神霊を丁寧に扱う彼らの姿に惹かれ、
時折、神木の枝に腰を下ろして人間の暮らしを静かに観察することもあった。

人間の言葉を多く話すわけではないが、旅する者や参拝客から耳にしたさまざまな土地の言語を少しずつ覚え、
長い歳月を経て、歌も──そして人間の「感情」も学ぶようになった。

​YggdraSILVIA

bottom of page